Science, Technology, and Entrepreneurship

政策研究大学院大学助教授。研究分野である、「科学技術とアントレプレナーシップ」に関することを中心に、日常生活で考えたことをお届けします。

自分の「弱さ」とうまくつきあっていく方法


先日のエントリーの続きになりますが、ATフィールドを中和するためには、自分自身が人間としての「弱さ」を認めることが重要です。そうすることで、他者と深い関係を作ることができるようになると思います。さて、この弱さを認めるという意味で、どう行動すると良いか。「弱さ」を認めるということは一見勇気がいるような感じがしますが、一旦認めてしまうと、自分自身とストレスなく付き合うことが可能となります。意外とその方が気が楽に人生をデザインしていけるように思います。今回は私がいつも行っている行動指針を3つ紹介したいと思います。


一つ目は、人生というのは、自分の力ではどうにもならない「運命・天命」に左右されていると思ってしまうことです。もちろん、自分のattitude次第で、運を引き寄せられるけれども、やれるだけのことをやったら、後は運次第と考えることです。自分は弱いものであると認識し、自分の実力や努力だけが人生を決めているんじゃないんだ、という開き直りです。人生は運命に流されてるんだ、と考えて生きると、結構気が楽になります。


二つ目は、自分の長期的な夢や希望を持ちそこには楽観主義になるけれども、短期的な希望は楽観主義を前提に設計をしないことです。

大きな夢は決して変わらない。でも小さな目標は、そこを通過しないと何もできない、というキャリア設計ではなく、多様な選択肢の中でどれでもいいんだ、ということを常に考えておくと、気がすごく楽になります。


三つ目は、自分にとっての真のメンターを見つけることです。自分にとっての次のゴールは、自分で決めるのではなく、メンターと相談して決めると良いと思います。また、メンターと上司が一致する場合もあり、その場合には、上司から自分の次の成長につながるチャンスをいただくこともあります。

またメンターは、人生を通じたメンターであっても良いし、人生のフェーズごとに変わるメンターであっても良いと思います。

メンターは、必ず今の自分の実力だけでは成し遂げることはできないけれども、きちんと努力すればできるような、目標設定(stretch goal)をして下さいます。また自分自身が見えていない自分が足りない部分を学ぶことのできるようなゴールを設定して下さいます。

「自分のことは自分が一番分かっている」と若いうちは考えがちです。その考え方は全否定はしませんが、でも本質はおごりであろうと思います。実は、自分よりも自分のメンターの方が社会全体・人生観を俯瞰的に見ていらっしゃって、経験豊富でまた沢山の人たちを今まで見てきているんです。自分が見えないところまでお見通しなんです。

そういう自分がメンターとして信じる方からいただいた目標やゴール、これを全力で取り組むことが大事だと思います。こういうことって、誰もが多かれ少なかれ、経験しているんじゃないかと思います。学校の先生、クラブ活動のコーチ、地元のおじちゃん、塾の先生などなど。

そういう信頼関係を持ったメンターを何人か持つこと。これで気がすごく楽になります。自分だけで何でも決めようとすると本当につらいです。そうやってメンターの人たちからいただいた目標やゴールをがんばっていくと、また次の目標や新しいメンターが見つかります。段々視野が広がっていきます。

そのときに、自分にとっての信頼関係のを持てるメンターは、きちんと選ばなくてはなりません。恐らく年齢は関係ありません。権威を持った人よりも、自分の身近で自分のことを親身になって考えてくれる人が良いでしょう。一概には言えませんが、自分と似たキャリアを歩んでる人が良い場合もあります。目標設定をするのが得意な方と苦手な方がいますが得意な人の方が良いでしょう。もちろん、chemistry(相性)も重要です。


この3点の観点を持つことは意外と人生を豊かな気持ちで切り開いて行く上で、大切なことなんじゃないかと思います。