Science, Technology, and Entrepreneurship

早稲田ビジネススクール准教授。研究分野である、「科学技術とアントレプレナーシップ」に関することを中心に、日常生活で考えたことをお届けします。

進化し続けるKBC -KBC Value Creation Link-

来る3月3日に、慶應義塾大学KBC実行委員会による、KBC Value Creation Linkが開催されます。このイベント、登壇者がすごい。國領さん、石倉さん、北城さん、中村さん、石黒さん他、日本のイノベーションを牽引する人たちが、六本木のアカデミーヒルズ40に集結します。これだけのクオリティ、規模のイベントを学部生の組織がまわしていることは本当にすごいことだと思います。コンテンツは、SFC教員が企画・運営をしているOpen Research Forumとも匹敵するものであるように思います。


このKBC Value Creation Linkの趣旨は以下の通り。

KBC Value Creation Link とは

「国境を超えたエコシステムを発展させ、世界のイノベーションのエンジンとなる」ことをVisionとして掲げ、激動する世界を牽引するグローバルアントレプレナーを育成する機会の提供と、輩出した人材をリンクさせ、世界を動かすイノベーションネットワークの形成を目指しています。

グローバルアントレプレナー育成の機会を提供するために、世界から参加者と講演者を集めシンポジウム、オープンセッション、ブース展示等の開催をします。また1年おきに参加者同士が集まることのできる交流会も企画運営し、参加者同士の切れることのない強いつながりの形成することで、10年後にこのイベントの参加者が講演者としてこのイベントへ帰ってくるようなイベント作りを目指しています。


KBC Value Creation Link 開催趣旨

近年、アジアの新興国(韓国、中国、シンガポール等)の発展が著しく、かつての世界を牽引し続けたG8のグローバル社会での力が弱まり、世界の流れを決める要素が世界中に分散を始めた。一方、2006年に登場したソーシャルメディア革命は大衆の世界の流れへの参画を促し、国境を越えたネットワークを形成することを可能にした。

このような激動する世界の流れの中で日本の国際競争力は低下し続け、GDPにおいては中国に抜かれ第3位となり、経済発展率も停滞を続けている。このような現状を打破するためには、我が国を牽引する世界に通用するグローバルアントレプレナーの育成が急務である。

そこで、KBC実行委員会は世界に挑戦していく人材を育成、輩出すると同時に、それらの人材間に新たなネットワークを創り、世界のイノベーションのエンジンとなること目的として、KBC Value Creation Linkを開催する。


これだけのイベントを開催することのできるKBC実行委員会は、まさにグローバル水準の活動をする組織となったと言えるでしょう。5年前は、組織の存続も危ぶまれていたKBC実行委員会が、組織の基盤をしっかり確立し、ビジネスコンテストの質は年々大幅に向上しています。数年前には、デザイン志向のコンテストを世界で初めて学生のみで企画し、(私は学生の運営では成功しないと思っていたのですが)、見事その運営を成功させました。そして今年は、知的財産権のビジネス化を行うコンテストを企画し、(これも私はあまり成功しないと思っていたのですが)、見事その運営を成功させました。そして今回、KBC実行委員会初の大規模なカンファレンスの開催です。


KBC実行委員会の発展は、端で見ている私の目から見ても微笑ましいものがあります。それはもちろんメンターを始めとする多くの方の暖かい支援に包まれているものですが、学生たちの、毎年より良いものを実現しようとするpassion、innovativeな企画力、entrepreneurialな実行力を見ていると、彼らは何て気持ち良く、楽しそうに、未来を切り拓いているのだろう、と思います。KBC実行委員会は、慶應義塾のインキュベーションのエコシステムの中核として、その発展に関わっている参加者、メンター、支援者他全ての人が、「新しいことをチャレンジし、未来を切り拓く情熱」を持ち続けさせていくエンジンとなっている。今やKBC実行委員会は、慶應義塾のインキュベーションの目玉になった、ということなのでしょう。



facebookより転載


このカンファレンスは、きっと近い将来、KBC実行委員会の新たなフェーズはここから始まったんだ、と言われるような場になると思います。今後のKBCの活動の発展の基盤となるでしょう。絶対お勧めのイベントです。ぜひ多くの方にご参加いただければと思います。参加登録は、ここです。