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Science, Technology, and Entrepreneurship

政策研究大学院大学助教授。研究分野である、「科学技術とアントレプレナーシップ」に関することを中心に、日常生活で考えたことをお届けします。

2013年春学期を終えて

無事、2013年の春学期も終わり、夏休みに突入です。博士課程も3年目に入り、授業から研究に専念するフェーズ。やや言葉悪く言えば、マンネリ化しつつある時期です。3年目にもなると、日々の生活は研究メインで授業を一つくらい履修し、後はTeaching AssistantとResearch Assistantで生活費を稼ぐという感じです。そんなマンネリ化しつつある生活もこの春学期は随分色々な変化がありました。

 

1. UCLAへの通学

最大の変化は、毎週月曜日にUCLAにて開講されていた"Growth, Science and Technology"という授業を履修するため、毎週LAまで通ったことでしょう。この授業は副査の先生から勧めてもらった授業で内容的にはドンピシャだったのですが、毎週片道123マイルかけて行くのはとても大変でした。ガソリン代等は大学がサポートしてくれたので、金銭的には負担はなかったのですが、時間と体力は大きく消耗しました。途中からは体力のことを考えて、余ったマイルなどを使い、ロサンゼルスに一泊するようにしたので、随分ロサンゼルスというか南カリフォルニア全体が自分の生活圏内になり、work life balance的にもとても充実した日々を過ごしました。

 

2. RA / TA / 奨学金

日本からの奨学金が今年の7月で修了することに伴い、アメリカでの活動だけで、日々の生活費を稼ぐ必要がでてきています。そんな中でこちらでの仕事を増やしているのですが、今学期はResearch AssistantとTeaching Assistantを同時にやったので、とても忙しい日々でした。それぞれ週の25%ずつのワークロードです。Research Assistantとしては先学期に引き続き、Division for Innovation and Industry Alliance (DI2A)というUCSDのイノベーションや産学連携を促進する部署でAssociate Vice Chancellorのもとで働いています。まだ手探りなのですが、キャンパス内の多様なリソースをどのように結合させ、より有益な仕組みを設計できるのか、奮闘しています。Teaching Assistantとしては久しぶりに指導教員が教えるMBA用のクラス、Lab to Marketを担当しました。こちらは僕が将来教えたい科目ドンピシャなので、毎回どのように教えるかについて色々なことを学んでいます。加えて、今学期からRadyから" Rady Academic Year Fellowship 2013"という奨学金を出してもらえることになりました。これは生活費の半分程度を大学がサポートしてくれるもので、働かなくてももらえるところが魅力です。そんな訳で、今学期は奨学金とTAとRAの収入があったので、今までよりも随分生活は楽になったのですが、でもTAやRAは時間を売って収入を得ている部分があり、今後少しでも仕事を減らして研究に専念したいので余剰金は全て貯金しています。それにしても、渡米したときは生活費が持つかどうかも自信の無い中で飛び出し不安でいっぱいだったのですが、今や金銭的な心配をしなくて良くなったことだけでも、随分精神的には気が楽になりました。

 

3. 学会発表のためDardenへ

こちらに来てからの2年間はコースワーク漬けで、とても研究に専念する時間がなかったのですが、3年目に入り漸く研究する時間もとれるようになりました。ということで、こちらに来て一本目のワーキングペーパーが随分形になったのでUniversity of VirginiaのDarden Business School主催 "Darden & Judge Entrepreneruship and Innovation Research Conference"に投稿してみました。結果、ポスターセッションですが、アクセプトされたので、渡米してから初めての研究カンファレンスに参加してきました。自分の研究分野にドンピシャの内容で、色々な発表を興味深く聞きましたし、今まで論文で名前を見たことのある研究者と交流することができて、とても貴重な機会でした。ちなみに僕が発表した内容は、"The Impact of Technology Transfer Office on Knowledge Creation and Transfer: Evidence from a Natural Experiment in Japan"というタイトルでした。

 

4. c.japanの発展

c.japanの活動もorganizerの幅が広がって拡大してきたように思います。今学期はシリコンバレー在住、TT PartnersのTom Tatenoさんや、法政大学教授の田路則子さんにゲストとして参加いただきました。Tom Tatenoさんの講演は、サンディエゴに留学している学生対象の就職、転職サポートのセミナーでした。渡米して以来ずっと、こちらに留学している学生が日本にいる学生と同じような就職活動のプロセスを経て就職しないといけないのは色々な意味でおかしいと思っていたので、少しづつですが、日本の新卒市場のあり方を変える方向へ向けた第一歩を踏み出せたことは、漸くではありますが、とてもうれしく思っています。田路さんとの夕食会は、Global CONNECTのディレクターやIRPSの教授、サンディエゴで働く起業家、MBAやIRPSの学生が参加して、c.japanがもともと目指していたコンセプトの原点回帰をすることができて、とても有意義だったように思います。組織は人が増えて時間が経つと、最初の志を忘れてしまいがちです。今学期はその意味で、今までよりも強力な形で、原点回帰できたことをとても誇らしく思います。ちなみに、c.japanのorganizerとしてご一緒したメンバーや頻繁に参加してくれた人たちなどが、今まで以上に強固なつながりとなったように思います。今学期はそういったメンバーのお別れ会も多くて時間的にも大変だったのですが、でもみんなサンディエゴから離れても、これからもつながっていれるような場作りができたのではないかと思います。

 

 

そんな訳で、今学期は、毎週UCLAの往復、RAとTAを同時に、そして授業はUCLA一つと聴講が一つ、学会発表のための出張、そして日々の研究をこなしたので、渡米以来最も忙しい学期でした。とても大変だったけど、無事に終わって良かった!