Science, Technology, and Entrepreneurship

政策研究大学院大学助教授。研究分野である、「科学技術とアントレプレナーシップ」に関することを中心に、日常生活で考えたことをお届けします。

留学中の学業・研究の実施状況 その7

 

留学してから半年に一度奨学金財団への報告書を提出していました。この奨学金は実は2013年7月までだったので、現在は報告書の提出の義務はないのですが、でも半年に一度振り返るのは良い機会だと思い、引き続き報告書をまとめて財団へお送りしています。

そして、この報告書の内容は、今後留学を考えてる人にとって参考になるのではないかと思い、ネットで公開することにしています。

という訳で、2014年3月にまとめたものを公開します。

 

留学中の学業・研究の実施状況 (7)  2014年3月31日現在

学業・研究関連 

【研究】 

博士候補になって以降は、研究活動が生活の中心です。研究活動としては、大きく大学の技術移転に関する研究と、大学病院のオペレーションに関する研究の二つに分かれます。 

 

[大学の技術移転に関する研究] 

  • 大学の技術移転に関する研究は、”Collaborative Innovation and Knowledge Creation: Theory and Testing with a Natural Experiment in Japan”というタイトルで、指導教員と共著で、トップジャーナルに投稿し、現在査読中です。 
  • ワーキングペーパーとして、以下のページにて公開しています (http://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2374730)。 
  • 1月末に UC San Diego / IRPSにおける Global/Pacific/Visiting Scholar Lunchにて発表しました。 
  • 2月に、2014 American Association for the Advancement of Science (Session: "Are We Making the Best Use of Academic Knowledge in Innovation System?")にパネリストとして招待いただき、この成果について発表しました。 
  • 4月にUCLA Anderson School of Managementにて開講されるInnovation and Creativity Workshopにて発表する予定です。 

 

[大学病院のオペレーションに関する研究] 

  • “Service Innovation for Improved Satisfaction: Designing Patient Call Back in Emergency Healthcare”というタイトルで、指導教員と大学病院の研究者の共著で学会誌に投稿中しました。査読結果は Revise and Resubmit で、現在改訂版を執筆中です。
  • ワーキングペーパーとして、以下のページにて公開しています (http://papers.ssrn.com/sol3/papers.cfm?abstract_id=2381064)。
  • 5月に開催される Society for Academic Emergency Medicine 2014 Annual Meetingにて研究発表が採択され共著者が発表予定です (タイトル: “The Impact of Post-Discharge Patient Call Back on Patient Satisfaction with the Emergency Department and Doctors and Nurses in Two Academic Emergency Departments”)。 
 [その他] 

 博士論文へ向けて、イノベーションに関する研究について、いくつかの研究トピックがあります。 

  • University and Researcher’s Involvement and Performance of University Based Spinoffs – Evidence from University of California- / 現在データ収集中。共著者は決定。 
  • To Patent or Not: The Mechanism of Technology Transfer Office in the US / データ収集は完了し、現在データ分析手法を検討中。 
  • The Transformation of the National Innovation System in Japan: Retrospective Study for 1990-2004 / データ収集は完了し、現在データ分析中。 
  • Labor Mobility of Engineers in Japan / データ収集は完了し、現在データ分析手法を検討中。共著者は決定。 

その他、慶應義塾大学総合政策学部の上山隆大教授が代表を務める「アカデミアの戦略的ガバナンス研究」プロジェクトにも参画しており、将来的にはこの研究成果からも論文をまとめたいと考えています。 

 

【教育関連活動】 

教育活動の一環として Teaching Assistant (TA)を引き続き行っています。2013 年秋学期は、初めて学部対象の授業である”Innovation to Market A”を担当しました。2014 年冬学期は、引き続き MBA の"Lab to Market"を担当しました。 

過去の実績も認められ、2014 年春学期は”Lab to Market”の Senior Teaching Assistantとして、他の大学院生の Teaching Assistant の指導役となりました。 

更に、2014 年夏学期には、学部対象の授業である"Innovation to Market A"を講師として、授業を担当することになりました。授業を担当するための準備として、2013 年秋学期には、"The College Classroom"という授業に参加しています。また 2014 年春学期に開講される“Preparing to Teach” Workshopに参加予定です。 

 

【授業】 

必修となるコースワークは完了しているものの、引き続き、自分の研究分野に関連する授業を、研究の傍らで履修・聴講しています。 

2013 年秋学期には、博士審査委員会の一人である Prof. Ulrike Schaedeの"Business and Management in Japan"を聴講しました。この授業は自分の研究を日本型経営の研究につなげていく意味で有益でした。更に"New Venture Finance"も聴講し、今後ベンチャー・ファイナンスの研究のための基礎知識を得ました。

2014 年冬学期には、Operations 分野の知見を深めるために、Ph.D 用を履修、MBA 用コースを聴講しました。その他発音の改善を目指し、エクステンションの”Advanced Pronunciation and Fluency”を履修しました。 

2014 年冬学期は、UCLAにて開講される”Innovation & Creativity Workshop”(博士審査委員会の一人である Prof. Lynne Zuckerが担当”)を履修、”Problems in Organizational Theory”(同じく Prof. Zucker担当)を聴講予定です。その他、UC San Diegoで開講される MBA用の”Strategy”の授業を聴講します。 

その他米国には博士課程や若手研究者を対象とした研究者養成のワークショップ・合宿等があり、自分の分野に関連するものについて、積極的に応募しています。 

 

【収入基盤】 

現在、Rady School of Mangementからの奨学金(返済不要)、Teaching Assistant (TA)や Lecturerの給与等により、生活費・学費を賄っています。決して贅沢はできないものの、生活に必要な資金を得ており、卒業見込みである 2015 年 6月までの資金の目処は立ちそうです。 

 

【進路】 

2015 年 6 月を卒業見込みとして、日米両方で job market に出る予定です。色々な機会が見えつつあるものの、まずは米国での job marketに挑戦した上で、その後日本の job marketにて仕事を探す予定です。

最終的には、日米両方で自分の希望に最も合うところを見つけたいと考えています。 

 

課外活動 

私が今まで立ち上げから運営を担ってきた c.japan については、運営メンバーから離れました。引き続き、UC San Diegoを中心としたネットワーキングイベントには積極的に参加し、自分自身のネットワークを広げています。 

今年から新たにIRPSのProf. Ulrike Schaedeと協力して、UC San Diegoに在籍する日本人のMid-Career人材の交流会を立ち上げようとしています。