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Science, Technology, and Entrepreneurship

政策研究大学院大学助教授。研究分野である、「科学技術とアントレプレナーシップ」に関することを中心に、日常生活で考えたことをお届けします。

留学中の学業・研究の実施状況 (8) をupしました

留学当初にいただいていた吉田育英会奨学金は半年に一度報告書の提出が求められています。この奨学金は2013年7月に終了したものの、半年に一度程度報告書をまとめることは自分自身の棚卸しとしても有益と思い、引き続き報告書を提出することにしています。更にこの報告書をネットで公開しておくことは、今後海外留学を目指す人にとっても有益とも思っています。

日本からの色々な留学生を見ていると、特に短期で来ている人は、報告書をまとめることができなかったり、まとめたとしてもとても公開することができないような内容の人も少なくないようにいつも感じています。特に税金を使って留学してて、この程度か、、と思う人とも結構出会います。

ちなみに、僕のFacebookはWork-Life BalanceのLifeに偏っているので、このような形でWorkの部分もしっかり公開しておくことも大事だと思っています。

 

なお、過去の全8回の報告書はここにupしています。また第8回分のPDFはここです。

という訳で、「留学中の学業・研究の実施状況(8)」、2014年9月18日現在のまとめです。

 

学業・研究関連

 

【研究】

博士候補になって以降は、研究活動が生活の中心です。研究活動としては、大きく (1) 大学の技術移転に関する研究と、(2) 大学病院のオペレーションに関する研究、(3) カリフォルニア大学発ベンチャー企業の成功要因に関する研究、(4)日本のエンジニアのモビリティに関する研究の四つに分かれます。

 
[大学の技術移転に関する研究]
大学の技術移転に関する研究は、”Collaborative Innovation and Knowledge Creation: Theory and Testing with a Natural Experiment in Japan”というタイトルで、Prof. Vish Krishnanと共著で、現在トップジャーナルに再投稿のためrevise中です。4月にUCLA Anderson School of ManagementのInnovation and Creativity Workshopにて発表を行いました。この研究論文をjob market paperとして位置づけ、秋以降、いくつかの大学において発表予定です。
 
[大学病院のオペレーションに関する研究]
“Service Innovation for Improved Satisfaction: Designing Patient Call Back in Emergency Healthcare”というタイトルで、Prof. Vish Krishnan及び大学病院の研究者の共著で学会誌に投稿中しました。査読結果はRevise and Resubmitで、現在改訂版を執筆中です。5月にSociety for Academic Emergency Medicine 2014 Annual Meetingにて共著者が発表しました(タイトル: “The Impact of Post-Discharge Patient Call Back on Patient Satisfaction with the Emergency Department and Doctors and Nurses in Two Academic Emergency Departments”)。
 
[カリフォルニア大学発ベンチャー企業の成功要因に関する研究]
Prof. Martin KenneyとProf. Vish Krishnanと共同でプロジェクトを推進しています。データセットを手に入れて、preliminary analysisを行いました。カフマン財団による博士論文執筆のためのfellowshipに、この研究テーマでプロポーザルを作成し、応募しました。
 
[日本のエンジニアのモビリティに関する研究]
Prof. Ulrike Schaedeと共同でプロジェクトを推進しています。学生のresearch assistantにデータのpreliminary analysisを依頼し、現在作業中です。現在論文投稿へ向けて、分析方針を検討中です。
 
[その他]
慶應義塾大学総合政策学部の上山隆大教授が代表を務める「アカデミアの戦略的ガバナンス研究」プロジェクトにも参画しており、UC San Diego及びサンディエゴクラスターにおけるインタビューを数件行いました。また12月には日本にて、こちらでの研究成果を発表する予定です。
 
【教育関連活動】
2014年春学期は、Teaching Assistant (TA)を引き続き行いました。2014年春学は”Lab to Market”のSenior Teaching Assistantとして、他の大学院生のTeaching Assistantの指導役となりました。今回はじめて、Flex WeekendとFull Timeのクラスを両方同時に担当しました。また学生対象のビジネスアイディア発表のワークショップを企画・運営を行いました。
2014年夏学期は、学部対象の授業である"Innovation to Market A"の講師として授業を担当しました。この分野を英語で教えるのは初めてだったものの、授業運営に成功し、学生から極めて高い評価を得ることができました。

【授業】
必修となるコースワークは完了しているものの、引き続き、自分の研究分野に関連する授業を、研究の傍らで履修・聴講しています。2014年春学期には、いくつかの授業を履修・聴講しました。
 
“The Innovation and Creativity Workshop” (Prof. Darby & Prof. Zucker)
副査のProf. Zuckerに勧められて参加した授業。UCLAにて開催なので、昨年に引き続きて今期もまたUCLAまで通いました。今回はProf. Zuckerのご配慮で、私も発表者の一人として研究発表をさせていただきました。
 
“MGT410 (Competitive Strategy)” (Prof. Sadoff)
将来的にStrategyの授業を教える可能性もあると思い、MBAのStrategyをどんな形で教えるかを見るために、聴講しました。
 
“SOC265 (Organization Theory & Research Classic and Emerging)” (Prof. Zucker)
副査のProf. Zuckerからもう少し理論面を鍛えた方が良いということで薦められた授業。中継で、San Diegoから参加させてもらいました。色々な事情で全部は参加できなかったのですが、社会学から見たOrganizational Theoryをかじることができました。
“Preparation to Teach Workshop” (Instructor Peter Newbury)
博士課程で授業を教える人対象に、授業教授法を教わる場。シラバスを作る際に気をつけること、授業をインタラクティブにするための方法、学生に投げかける良い質問の作り方などを扱いました。
 
【収入基盤】
現在、Rady School of Managementからの奨学金(返済不要)、Teaching Assistant (TA)やLecturerの給与等により、生活費・学費を賄っています。また2014年度は、Research Assistantを担う可能性もあります。決して贅沢はできないものの、生活に必要な資金を得ており、卒業見込みである2015年6月までの資金の目処は立ちそうです。
 
【進路】
2015年6月を卒業見込みとして、米国での就職活動を始めました。8月に開催されたAcademy of Managementにおいて、いくつかの大学のポジションの面接を行い、現在選考プロセスが進んでいます。思った以上に、米国の大学でも興味を持ってくれるところがあり、自信につながっています。なお、今年度は自分の研究分野にフィットするところのみにapplyしております。必要に応じて来年度に本格的な就職活動を行う予定です。その他、ポスドクや、日本での教員ポジションも含めて、様々な可能性を現在模索中です。

 

課外活動

UC San Diegoの国際関係大学院IR/PSのEmPac (Center on Emerging and Pacific Economies)のfellowとして、鈴木寛氏 (元参議院議員、元文部科学副大臣)と藤原洋氏 (株式会社ブロードバンドタワー社長)を推薦したところ、2014年度サンディエゴにお招きすることになりました。お二人とのサンディエゴでの交流を基盤に、自分のサンディエゴでの様々な活動を広げていきたいと思っています。
 
私が今まで運営に携わってきたサンディエゴ三田会は、9月に開催された50周年祝賀会を機に運営メンバーから離れました。今までサンディエゴでの生活を広げるために、いくつかのソーシャルな活動にも携わり、色々な意味でネットワークが広がりました。ただもうこちらでの生活も残り少なくなって来たので、ソーシャルな活動は少しずつ減らし始めており、こちらでの研究活動のラストスパートに専念し始めています。