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Science, Technology, and Entrepreneurship

政策研究大学院大学助教授。研究分野である、「科学技術とアントレプレナーシップ」に関することを中心に、日常生活で考えたことをお届けします。

あけましておめでとうございます - 2014年の振り返り

あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。この年末年始は3週間弱日本に出張していました。例年は年内にサンディエゴに戻ってくるのですが、今年は色々考えて正月も日本で過ごすことにしました。実は正月を日本で過ごしたのは2010年以来5年ぶりでしたが、日本での正月も思ったより良いものでした。その分更に慌ただしくなりましたが。

この3週間、東京では自分の研究やらプロジェクトやらのミーティングに追われて、とても忙しい毎日を送っていました。そんな訳で例年であれば年内に前年の振り返り、年明けすぐに新年の抱負をまとめているのですが、そんな時間もありませんでした。やっとサンディエゴに戻ってきたので、2回に分けて、2014年の振り返りと2015年の抱負をまとめてみようと思います。

という訳でまずは2014年の自分にとっての10大ニュースから。

ちなみに過去のまとめはこちらから: 2013年振り返り / 2012年振り返り / 2011年振り返り / 2010年振り返り

 

(1) 米国の大学にて初の授業担当

何と言っても2014年の最大の出来事は、米国の大学にて授業を担当したということだと思います。日本でも慶應時代に授業を担当したことはありましたが、全て英語で、アメリカ人の学生たちに教えるというのは新しい挑戦でした。こちらの学生は日本の学生以上に授業に対してdemandingだし、事前課題の出し方、授業の設計の仕方、クオーター制など慣れないとことも多々ありました。本当に準備は大変で毎週泣きそうになりながら日々頑張りましたが、結果的には最終回の授業で学生たちがスタンディングオベーションをしてくれましたし、とっても高い授業評価を受けることができました。ちなみに先日副学部長との面談で、今回の評価に基づいて、今後も継続して授業を担当して欲しいとの話もいただきました。また履修した学生から大学院進学にあたっての推薦状を頼まれるなど、色々な意味で自分がこちらの社会にきちんと入り込んでいることを実感することができる機会でした。博士課程に留学するだけであればただの米国社会にとってはただのお客さんなのですが、今やお客さんを迎える側になりつつある感覚を持っています。

 

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(2) サンディエゴ三田会50周年祝賀会開催

9月にはサンディエゴ三田会50周年が開催され、私自身も運営メンバーとして携わらせていただきました。私自身が2010年に渡米して以来、サンディエゴ三田会とは色々な距離感で携わってきました。はじめは若手だけのグループを別に立ち上げて交流の場を増やしてみたり、その若手グループと全体会を統合してみるなど。そんなプロセスを経てすっかりサンディエゴ三田会の運営の中核を担うようになりました。そんな自分にとって、サンディエゴ三田会と関わることの集大成がこの50周年祝賀会でした。プログラムの企画、参加者の声かけ、当日は司会など全般的に携わらせていただきました。もともとは清家塾長、國領常任理事をお呼びする予定でしたが日程が合わず、駒村常任理事がご参加下さいました。結果的に、駒村常任理事と親しく交流させていただく機会を得ることができて、自分にとっても財産となりました。またサンフランシスコに住む叔母が駆けつけてくれたこともとってもうれしい出来事でした。これを機に、サンディエゴ三田会の運営からはstep downさせていただきましたが、改めましてサンディエゴ三田会は自分にとって今までもこれからも大切なaffiliationなんだということを感じる貴重な機会でした。

 

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(3) 鈴木寛氏フェローとしてサンディエゴ来訪

UC San DiegoのEmPac Fellowとして、鈴木寛さんをお呼びしました。鈴木寛さんは10月27日から11月6日までの10日間、UC San Diegoに滞在なさいました。UC San Diegoとしてのホスト役はProf. Ulrike Schaedeでしたが、僕も鈴木寛さんを推薦した経緯や滞在中のアレンジをお手伝いするということで、community hostとしての役割を担わせていただきました。鈴木さんは僕が学部4年から大学院1年のときのアドバイザのお一人でとてもお世話になった方です。そのような方をUC San Diegoでの博士課程プログラムの最後の頃にお呼びできるというのは、今まで自分が日本でやってきたことと、こちらでやってきたことがつながりはじめているんだと思います。鈴木さんの様々なお心遣いのおかげで、僕自身のこちらでのネットワークが大きく広がりましたし、新しいプロジェクトも立ち上がりました。自分自身の今後のキャリア自体にも大きな影響の出る鈴木寛さんのサンディエゴ来訪でした。そして、うれしいことに、今回の滞在に留まらず、今後もまた継続的にいらしていただくことになりそうです。

 

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(4) 藤原洋氏サンディエゴ来訪

もう一人UC San DiegoのFellowとして2015年6月にお呼びするのが藤原洋さんです。藤原さんはサンディエゴにとっても深い興味を持って下さって、7月に下見にいらっしゃいました。その際に、UC San Diegoのエコシステムに関わる方々を沢山ご紹介させていただきました。これから藤原さんとご一緒に新しいプロジェクトが立ち上げっていくと思います。本当は藤原洋さんメインの来訪は2015年ですし、そのときを中心に色々なプロジェクトが立ち上がるかと思うのですが、2014年に既に色々なことが動き始めています。詳細については5月頃を目処に皆様にご報告させていただければと思います。藤原洋さんとサンディエゴの出会いも、僕自身のキャリアが色々な形で広がっていく大きな原動力となり始めています。
 

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(5) Job Marketに出る
2015年中に博士を取得する可能性が見え始めてきました。そんな訳で、そろそろキャリアとして次のステップを考えていかないといけないフェーズです。論文等の状況を考えると2015年の夏あたりが自分自身をcandidateとして最も高く売れるタイミングではあるのですが、2014年後半あたりから少しづつチャンスを広げるために色々なポジションを探し始めています。日米双方で色々なチャンスを探していますし、今色々な研究プロジェクトが動き始めているので、色々な可能性をうまく一つの方向にまとめていくことができたらと思っています。少なくとも、米国のjob marketでもそこそこ相手にされる実力があることは見えてきたので、引き続き色々な可能性を広げていきたいと思っています。
 
(6) Martin Kenneyとの出会い
2014年1月から6月までUC Davisの教授であるMartin KenneyがサバティカルでUC San Diegoに滞在していました。はじめは研究セミナーで僕が発表したときが出会いだったのですが、その後二人で海岸を散歩したり、ランチにいったり、飲みにいったりと、日本からのゲストをご紹介したりと、とても沢山の交流の場を持たせていただきました。Martinと僕とは研究分野でかぶる部分がとても多いので、今後も色々な形で連携することが増えていくだろうと思います。こんな風に日本にいた頃に読んでいた本の著者と直接親しく交流する場が持てたことは、やっぱり活動拠点を米国に移したことの良さだったように思います。
 

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(7) University of California Office of Presidentとの共同プロジェクト
Martin Kenneyがコーディネートしてくれて、University of California Office of President (UCOP)との共同プロジェクトをスタートしました。UCOPというのは、UCシステム10キャンパスを統括している組織です。今までUC San Diegoのイノベーションシステムしか見えていなかったのですが、この機会にUC全体が見渡せるようになりました。数年後には、世界最大の大学システムであるUCシステムのイノベーションシステムについて、世界で最も詳しい人になっていたいなと思っています。ここでの研究プロジェクトは色々な形で新しい論文の量産につながっていきそうです。このプロジェクトのお陰で、自分自身のキャリアが色々な意味で広がりました。
 
(8) 研究発表: AAAS、UCLA
自分自身の研究のパイプラインが広がる中で、対外的に研究発表できるような成果も増えてきました。それに呼応するように、色々な場での研究発表をさせていただく機会も増えてきました。2月にはGRIPS/NIESTEPの隅蔵さんのコーディネートでAAASのセッションで発表させていただきましたし、4月には副査であるLynne ZuckerのUCLAのセミナーでも発表させてもらいました。その他10月にはバブソン、12月の日本滞在中にはGRIPSや法政大学等でも発表の機会をいただきました。研究発表は、新しいプロジェクトを産む場でもあるので、今後ともこのような機会を大切にしていきたいと思います。
 
4月頃に「宇宙を目指して海を渡る」を読んで、以前から東洋経済オンラインでの連載も興味深く拝見していたので、著者の小野さんと会ってみたいなぁとFacebookでつぶやいたところ、LA三田会の中野さんが早速に小野さんをご紹介して下さって、4月にLAにいった際にランチをご一緒させていただきました。そこが最初の出会いで、7月に藤原洋さんがサンディエゴにいらしたときにご紹介させていただき、またその際には念願だったJPLの中をご案内いただいたりしました。その後は9月のサンディエゴ三田会50周年にご参加いただいたり、家にとまって次の日はサンディエゴ観光をご一緒したり、ちょくちょく交流させていただいています。Facebookのポストを含めて、小野さんの視点はなるほどな、と思うことが多く、いつも色々なことを学ばせていただいています。小野さんの著作や議論から、留学の意味やグローバル化、理系と文系の違い(違わなさ)等を考えさせられて、自分の視野が色々な意味で広がったように思います。これから日本の若者をサポートしていくとき、もしくはその仕組みを作っていくときに、小野さんには色々とご相談させていただきたいと思っています。
 

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2年間サンディエゴで一緒に過ごした山本一造が帰国するということで二人で旅行に行きました。どこ行こうかと色々と話したのですが、最終的にシアトルからシカゴまでの鉄道の旅に。こういう旅って、アメリカに住んでないとなかなかできないものですよね。

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という訳で、2014年10大ニュースをまとめてみましたが、まとめてみて2014年というのは例年以上に大きなニュース、別の言葉でいえば自分の人生の転機につながる出来事の多い1年間だったと思います。本当はもっと加えたい出来事が沢山あって10にまとめるのがとても大変でした。
最近自分自身の人生が今までにも増して、選択肢が増えているということを感じます。自分人身の人生を振り返っても今程色々な選択肢が多かった時期というのはなかったように思います。まぁ、僕は大学受験も就職活動もしてないので、そもそも人生あまり選択しないでここまで来ているから当然といえば当然なのですがw
 
「求めなさい。そうすれば与えられます。捜しなさい。そうすれば見つかります。たたきなさい。そうすれば開かれます。だれであれ、求める者は受け、捜す者は見つけ出し、たたく者には開かれます。」(マタイ 7.7-8)というのは祖母が好きだった聖句なのですが、2014年というのは自分にとってまさにこれを実践できた1年間だったのかも、と思っています。