Science, Technology, and Entrepreneurship

早稲田ビジネススクール准教授。研究分野である、「科学技術とアントレプレナーシップ」に関することを中心に、日常生活で考えたことをお届けします。

留学中の学業・研究の実施状況 (9) - 2015年4月13日

半年に一度、奨学金財団の方に報告書を送信しています。こういった報告書はなるべく広く公開した方が有益だと思うので、ブログにもuploadしておきます。

 

留学中の学業・研究の実施状況 (9)

2015年4月13日

 

 

学業・研究関連

【研究】

博士候補になって以降は、研究活動が生活の中心です。2015年夏の博士取得を目指してラストスパート中です。博士論文に関連して、大きく (1) 大学の技術移転に関する研究、(2) 大学病院のオペレーションに関する研究、(3) カリフォルニア大学発ベンチャー企業の成功要因に関する研究、の3つに分かれます。

 

[大学の技術移転に関する研究]

  • Prof. Vish Krishnanとの共著。
  • 査読の結果に基づいて、大幅に加筆・修正しました。私の方での分析は終わり、現在共著者であるアドバイザが最終の校正をしています。近いうちにtop journalに投稿予定です。

 

[大学病院のオペレーションに関する研究]

  • Prof. Vish Krishnan他との共著。
  • Revise and Resubmitのステータスであり、現在修正中です。データ分析の方は完了し、現在共著者であるアドバイザが最終の校正をしています。近いうちに再度投稿予定です。

 

[カリフォルニア大学発ベンチャー企業の成功要因に関する研究]

  • Prof. Martin KenneyとProf. Vish Krishnanと共同でプロジェクトを推進しています。
  • 2014年12月に政策研究大学院大学において研究発表を行いました。
  • 分析の大枠は完了しており、現在ワーキングペーパーを執筆中です。

 

その他、以下のプロジェクトに携わっています。

  • 日本のエンジニアのモビリティに関する研究を Prof. Ulrike Schaedeと共同で推進しています。学生のアシスタントによるデータ解析中です。
  • 博士取得後の研究テーマでもある”Science of Science Policy”のプロジェクトの立ち上げを現在行っています。日本の科学技術費の有効性を検証するための研究プロジェクトです。
  • サイエンティストに対する起業家教育のプロジェクトに携わっています。

 

【教育関連活動】

2014年秋学期は、IR/PS (国際関係大学院)の”Strategy and Negotiation”というクラスのTeaching Assistant (TA)を行いました。他学部のTAは初めてで視野を広げる意味でとても良い経験になりました。特に10チームの企業コンサルティングのアドバイザとしての役割は学ぶことが多数ありました。

2015年冬学期は、引き続き、”Lab to Market”のTAを担当しました。

 

【授業】

研究に専念しているため授業は原則として履修していません。唯一自分の英語力の向上を目的に、エクステンションの”Grammar and Editing”という英文法を学ぶ授業を履修し、とても有益でした。

 

【収入基盤】

現在、Rady School of Managementからの奨学金(返済不要)及びTeaching Assistant (TA)の給与等により、生活費・学費を賄っています。また2015年1月からは、アドバイザの配慮により、TAに加えてResearch Assistant (RA) でも雇用されたので、金銭的には大分余裕が出ました。この夏は、Radyからの奨学金に加えて、昨年度と同様学部の授業を担当する予定です。

 

【進路】

2015年9月を卒業見込みとして、次のポジションを探していましたが、現在、新しい研究プロジェクトを立ち上げることにより、来年度はそのプロジェクトにおいて雇用される見込みとなっています。その他昨年担当した授業の評判が良かったため、講師として来年度以降継続的に雇われることになりそうです。

 

 

課外活動

UC San Diegoの国際関係大学院IR/PSのEmPac (Center on Emerging and Pacific Economies)のfellowとして、鈴木寛氏 (元参議院議員、元文部科学副大臣)を推薦し、10月末から11月頭にかけて、サンディエゴにお迎えしました。鈴木寛とはサンディエゴと日本を結ぶ新しいプロジェクトの立ち上げをご一緒しています。

同様に、この5月には藤原洋氏 (株式会社ブロードバンドタワー社長)がEmPac Fellowとしてサンディエゴにいらっしゃる予定です。藤原洋氏とは、サンディエゴを基盤とした産学連携プロジェクトの立ち上げをご一緒しており、来年度もご一緒する予定です。