Science, Technology, and Entrepreneurship

早稲田ビジネススクール准教授。研究分野である、「科学技術とアントレプレナーシップ」に関することを中心に、日常生活で考えたことをお届けします。

夜間主総合ゼミ2期生への最初の課題

この時期WBSでは夜間主総合ゼミのメンバーが決定し始めます。僕のゼミは今年ちょうど運良く希望者が6人ということで、選考せずにメンバーが決定しました。選考しないといっても、事前の面談だったり、僕がどんな方針でゼミを進めようとしているかのメッセージを送り続けた結果なのですが。という訳で、1期生と同じくらい、本当に良いメンバーが集まってくれました。

このゼミ、卒業まで1年間しかないので、かなり急ピッチで色々なことをやらないといけないです。正式にスタートするのは来年の4月からですが、ゼミのメンバーが決まった直後から色々な活動をスタートします。

ちょうど1年前の今頃、1期生のゼミメンバーに、最初の課題というのを出しました。そん内容はこんな感じ。

 

kanetaka.hatenablog.com

 

この課題は結構良い課題だったのですが、僕としては、毎年新しいことをやってみたい。去年やったことももちろん随所で色々な形でやるけど、でも新しい工夫をし続けてないと、ゼミとして面白くないと思うのです。

という訳で、今年の最初の課題はこんな感じ。WBSの弱みの一つとして、統計の基礎知識をしっかり持っていない人が多いことがあげられます。今後定量分析の論文を読んだり、自分で分析したりするにあたって、ある程度の基礎知識を持っていて欲しい。

そんな悩みを持っていたのですが、先日のハーバード・ビジネス・スクール主催の「ビジネス・スクールにおける教授法」のセミナーで、「定量分析の手法」についてを効率良く学ぶことのできるオンライン教材が紹介されました。そんな訳で、今年のゼミはここからスタートしてみようと思います。

このハーバード・ビジネス・スクールのオンライン教材は、"Quantitative Methods Online Course"というタイトルで、ビデオ、テキスト、テストなどによって構成されています。

https://hbsp.harvard.edu/product/504702-HTM-ENG

現在はこのオンライン教材、ハーバード・ビジネス・スクールに入学するMBA生全員が入学前に予習してくるという形で利用されているそうです。僕も一部使ってみましたが、とっても良くできている教材です。ということで、これをゼミがスタートするまでに学んでおいてもらおうと思います。英語の教材なので、英語になれる上でもぴったり。最初にプリ・テストがあって、それで一定の点数を超えてればその単元の学習はスキップできる仕組みです。

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以下のようなトピックがカバーされます。

  • Pre-Assessment Test
  • Overview & Introduction
  • Basics: Data Description
  • Sampling & Estimation
  • Hypothesis Testing
  • Regression Basics
  • Multiple Regression
  • Decision Analysis
  • Decision Analysis II
  • Final Assessment Test I Introduction
  • Final Assessment Test II Introduction

このシステムとても良くできていて、誰がどこまで進んでいるか、誰がどの単元で苦戦しているかなどが全て集計されて教員は見ることができます。結構ゼミなんかでも活用しやすい。

この課題、1期生の人たちが絶対、自分たちもやりたかったというのではないかと思います。この夏のハーバードの研修で僕が新たに学んだことの一つはこういう教材の活用。ということで、僕自身も毎年色々レベルアップをしながら、やることを工夫中です。

現在、ライセンスの購入手続き中で、近々新ゼミ生には配れる予定。