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Science, Technology, and Entrepreneurship

政策研究大学院大学助教授。研究分野である、「科学技術とアントレプレナーシップ」に関することを中心に、日常生活で考えたことをお届けします。

サンディエゴのイノベーション・クラスター

研究 イノベーション


私がなぜカリフォルニア大学サンディエゴ校 (University of California, San Diego UCSD)で研究を続けたいと思ったのか、という質問を良く受けます。その答えは、サンディエゴが持つ、地域イノベーションの中に身を置いて研究を続けたいと思ったというのが最大の理由です。

私の研究テーマは、「大学を基盤としたサイエンスの商業化」です。その研究を行うためには、サイエンスの研究の優れたところで、実際にクラスターのダイナミズムを体験したいと思いました。サンディエゴ地域には、サイエンスの優れた研究所が集積しています。

その筆頭はもちろんカリフォルニア大学サンディエゴ校です。全米でも「サイエンス分野で最もホットな大学」に選ばれたこともありますし、バイオ、IT、クリーンテックを中心に、サイエンス系の研究は全米トップクラスです。またクアルコムの存在からも明らかなように産業集積もできています。


以下wikipediaからのカリフォルニア大学サンディエゴ校の紹介の引用です。

カリフォルニア大学サンディエゴ校(University of California, San Diego、略称:UCSD)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ市郊外のラホヤに位置する州立、男女共学総合大学である。10あるカリフォルニア大学のキャンパスの1つであるこの大学は、w:Scripps Institution of Oceanographyとして1959年に創立された比較的新しい大学である。8人のノーベル賞受賞者が直々学生指導にあたる。ノーベル生理学・医学賞を受賞した利根川進博士もUCSD出身。

学部課程でもそうだが、研究型大学と言う事で、大学院での研究が特に重要視されており各分野での評価は著しいものがある。医学、海洋学、工学は勿論、社会学などの分野でも近年は世界的評価を得ている。2005年に新設されたフルタイムのMBAコースは、UCSDのテクノロジーと地域ビジネスを結びつける役割を担うことを期待されている。数多くのノーベル賞受賞者やその他世界的な賞の受賞者を輩出しているというのも特徴の一つである。2003年では経済学の部門で、2人の教授が時系列分析手法の確立を称えてノーベル経済学賞(アルフレッド・ノーベル記念経済学スウェーデン国立銀行賞)を受賞した。



そして更にキャンパスに隣接してプライベートな研究所であるソーク研究所があります。ちなみに私のオフィスのある建物からツーブロックの近距離です。wikipediaからの紹介を引用します。

ソーク研究所(–けんきゅうじょ)は1963年、ジョナス・ソークによって創設された生物医学系の研究所。カリフォルニア州サンディエゴ郊外のラホヤに位置する、私立の非営利法人である。カリフォルニア大学サンディエゴ校のキャンパスの隣に位置している。研究者の数が1000人にも満たない小規模の研究所であるが、常に研究論文の引用度は世界でも1、2を争う。教授陣は各研究分野の先端を走っているといわれる。フランシス・クリックや、シドニー・ブレナー、リナート・ダルベッコ、ロジェ・ギルマンなどのノーベル賞受賞学者を擁し、また多くのノーベル賞学者をここから輩出している。現役の研究者にも、ロナルド・エバンス、フレッド・ゲージ、トニー・ハンター(いずれも慶應医学賞受賞)など、ノーベル賞の候補に常に挙げられる科学者から、新進気鋭の若手まで揃っており、人材に事欠かない。利根川進もリナート・ダルベッコの弟子として過去に研究活動を行っていた。この研究所の創立は、サンディエゴ地区のバイオテック産業が大いに発展することになった、1つの発端とされる。また研究棟のデザインは建築家ルイス・I・カーンによって設計され、青い海と空に映える美しい対象形の建物は、当時の建築界に新風を巻き起こした。このため世界中から、科学者のみならず、多くの建築ファンも訪れる。


同じくキャンパスに隣接するスクリプス研究所も有名です。wikipediaには紹介がなかったので、研究所のホームページからintroductionを転載します。

The Scripps Research Institute, one of the country's largest, private, non-profit research organizations, has always stood at the forefront of basic biomedical science, a vital segment of medical research that seeks to comprehend the most fundamental processes of life. In just three decades the Institute has established a lengthy track record of major contributions to the betterment of health and the human condition.

The Institute has become internationally recognized for its basic research into immunology, molecular and cellular biology, chemistry, neurosciences, autoimmune diseases, cardiovascular diseases, virology and synthetic vaccine development. Particularly significant is the Institute's study of the basic structure and design of biological molecules; in this arena TSRI is among a handful of the world's leading centers.

The philosophy of The Scripps Research Institute emphasizes the creation of basic knowledge in the biosciences for the application of medical and material discoveries; the pursuit of fundamental scientific advances through interdisciplinary programs and collaborations, and the education and training of researchers preparing to meet the scientific challenges of the next century.

The bulk of the Institute's funding is derived from the National Institutes of Health and other federal agencies. In today's environment of increasing competition for shrinking federal dollars, however, collaborative industrial partnerships with leading pharmaceutical companies provide additional funding in several areas key to the organization's research objectives.


という訳で、私が今いるサンディエゴの環境は、世界で最もサイエンスの研究が盛んで、そのイノベーションシステムの先進事例でもあり、そしてこれから大きな発展を求められているところです。特に私が在籍しているRady School of Managementは、このサイエンスのクラスターのイノベーションを推進する中核となる役割と期待されている組織です。


そんな訳で、こんな恵まれた環境で毎日過ごしているので、これからますます頑張らなくては、と思っています。特にそれぞれの研究所のやっている研究のcommercializationに何が貢献できるかももっと深く考えてみようと思います。