Science, Technology, and Entrepreneurship

早稲田ビジネススクール准教授。研究分野である、「科学技術とアントレプレナーシップ」に関することを中心に、日常生活で考えたことをお届けします。

「アトムとビットの新しい関係がイノベーションを民主化する」という話

来期のゼミで取り上げてみたいテーマは色々あるのですが、そのうちの一つは「アトムとビットの新しい関係がイノベーション民主化する」という話。いわゆるメーカーズ・ムーブメントはどういう思想や技術背景で成り立っているのか、3Dプリンタがなぜ重要なのか、そしてエコシステムとしての深センはなぜ発生したのか。デザイン思考とも密接につながります。

僕はやっぱり最後、イノベーションというのは一部の金持ちや権威や知識層のものではなく、すべての人が携わることができるものだと信じています。インターネットはそれを実現したし、そのソフトウェアで実現できたことが、今ハードウェアにまで広がっている、という話。

このテーマを考えるにあたってのケースを扱いたいし、深センの専門家をゲストとしてお呼びしたいし、何よりゼミ生一人ひとりにメーカーになって欲しい。早稲田の理工学部キャンパスは、3Dプリンタが使えるようになっているし、ゼミでみんなでものづくりの体験してみたいです。

プレゼンテーションするときも、パワーポイントのスライドを作るような感覚で3Dプリンタでプロトタイプを作れるような能力は必須と思うのです。

さて、この動きを理解するためのおすすめの本はこんなところかと。

 

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる

MAKERS―21世紀の産業革命が始まる

 
ビーイング・デジタル - ビットの時代 新装版

ビーイング・デジタル - ビットの時代 新装版

 
民主化するイノベーションの時代

民主化するイノベーションの時代

 
FabLife ―デジタルファブリケーションから生まれる「つくりかたの未来」 (Make: Japan Books)

FabLife ―デジタルファブリケーションから生まれる「つくりかたの未来」 (Make: Japan Books)

 
SFを実現する 3Dプリンタの想像力 (講談社現代新書)

SFを実現する 3Dプリンタの想像力 (講談社現代新書)