Science, Technology, and Entrepreneurship

早稲田ビジネススクール准教授。研究分野である、「科学技術とアントレプレナーシップ」に関することを中心に、日常生活で考えたことをお届けします。

 JALサンディエゴ路線就航!


今日就航のJALのサンディエゴ路線。せっかくの機会なので、朝空港に行って、着陸の瞬間を見てきました。僕のこの路線就航への思いは、とてもパーソナルなことに基づいているんです。

僕は父がJAL勤務だったこともあり、また家族のバックグランド的にも、飛行機が大好きな人たちに囲まれて育ってきました。今僕が海外でのキャリアを歩んでいる背景には、父の海外転勤もありましたし、子供の頃から比較的自由に飛行機に乗らせてもらえる環境が間違いなく大きな影響を与えているように思います。そんな意味で、今の自分があるのはJALのお陰、という特別な感謝の気持ちを持っています。

10歳から15歳までイタリアのローマで過ごしました。当時は冷戦の終結前後の時代。ローマでの4年半の生活は苦労も多く、なかなか環境に慣れるのも大変で、遠い日本への思いを常に持ち続けていました。そんなときにヨーロッパの空港でJALの鶴丸を見ると、どこか「ホッ」とする心境を感じると同時に、「あの飛行機は十数時間後には日本に到着するんだな」という「夢」を感じたものでした。今回サンディエゴの空港で、JALを見かけると、当時のそんな気持ちが思い出されます。

2年前にJALが経営破綻し、それは資本主義のメカニズムでは当然のことだし、JALの経営を見ていてもそれは必然のこととして受け止めていました。でも、その後JALは公的支援のもとで復活し再上場を果たし、新路線を開拓するまでになりました。そんな中で、たまたま自分が住んでいるサンディエゴ路線が開設するということを聞き、もちろん住んでいる地元から日本へ直行便ができることがうれしいことは事実なのですが、それ以上にこの奇遇な縁にemotionalなものを感じていました。自分の中では、このサンディエゴ路線の就航は、JALの復活の象徴という感じでした。

今日の着陸に合わせて、滑走路撮影スポットに写真をとりにいったのですが、今日は数十人の人が駆けつけていました。そして空港でも、地元の人たちが新路線開拓を喜んでいるところを垣間見ました。日本の航空会社がこれだけ多くの日本人でない人たちに喜んでもらえるところを見ると、「日本人としての誇らしさ」を感じたりもします。

今日の出来事は色々な意味で初心を思い出す良い機会でした。これからもたまにJALを見にサンディエゴ空港に来ようかなと思います。そして、JALは自分の人生とも切っても切り離せない、大事なものの一部なんだな、という思いを強めました。

ちなみに、僕こんなにJALに思い入れがあるにもかかわらず、マイレージはユナイテッドでためていて、かつプレミアステータスにロックインされているので、JALは利用していないのですが。もしステータス含めて、JALに移行させてくれるのであれば、いつでもJALに乗り換えようと思うのですけれども。。。




The very first JAL flight landing at San Diego Airport



JAL at San Diego Airport