Science, Technology, and Entrepreneurship

早稲田ビジネススクール准教授。研究分野である、「科学技術とアントレプレナーシップ」に関することを中心に、日常生活で考えたことをお届けします。

卒業制作のシーズン

毎年この時期になると4年生の卒業制作が佳境を迎えます。といいつつ、過去に蓄積がたくさんあっていよいよラストスパートという人もいれば、これからようやく始める人もいて、人それぞれ。

面倒を見ている学生たちには、12月24日に全章の下書きを提出してもらうことにしました。12月24日を締め切りにしたのは、この日の何時くらいに提出してくるかで、色々と分かることがあるなぁ、という下心もあり。

例年そうなんだけど、今年はいつもに増して、みんな危機感を持ってない状況なので、MLに以下のようなメールを投げてみました。

卒業制作をまとめる4年生の人へ:


以前の授業のときにもアナウンスしましたが、卒業制作をまとめている人は、全章の下書きを12月24日(日)までに出してもらえればと思います。

全章の下書き、というのはうまっていない部分があるとしても、私が赤入れをできるような状況にして提出、という定義です。

きちんと下書きを出してくれた人にはきちんと赤入れしてより良いものになるようにお手伝いしたいと思っています。もし下書きを出さないで、最後の完成版一発勝負にしたいという人はそれはそれで尊重しますが、その場合には、結果だけを評価し、プロセスは含めることができません。

研究室全体として、卒業制作のqualityをあげないといけないという危機感を持っています。過去の卒業制作についても、決して評価が高くないものが多数あります。本音ベースでいえば、「大学卒業するんじゃなくて高校生に戻った方が良いのでは?」と思われるような案件もあります。

という訳で、今年は去年よりも厳しい採点基準になることが予測されるので、がんばって下さい。単位だけでいえば、基本的には提出さえしてもらえれば単位を差し上げることはできると思います。ただ、卒業制作は単位さえ出れば良いという低い志ではなくて、自分の4年間、このキャンパスでやってきたことをきちんと後輩たちに残す、ということへの真剣さで勝負して欲しいと思います。

何のかんのいって、誰がどういう卒業制作を書いたか、ということはコミュニティ全体で、みんな覚えているものです。彼の卒業制作は良かったよね、と後輩に引き継がれる場合と、いまいちだったよねと後輩に引き継がれてしまう場合があります。

もちろん、卒業制作がいまいちでもそれが本質ではないので、他のところでがんばれば良いようにも思うけれども、やっぱりせっかくやるので卒業制作もぜひがんばって欲しいな、と思います。

これで少しは、危機感もってくれたかなぁ。