Science, Technology, and Entrepreneurship

早稲田ビジネススクール准教授。研究分野である、「科学技術とアントレプレナーシップ」に関することを中心に、日常生活で考えたことをお届けします。

高校生・大学生が視野を広げるための課外活動

来年度、高校生の授業を持つにあたって、高校生たちに「課外活動」の重要性を伝えたいと思っています。

学校の中に閉じ困らずに、元気の良い高校生や大学生がどんな活動をしていて、どんなコミュニティが人気あるのか。"Great Vantage Point"という言葉がシリコンバレーにはあります。"Vantage"というのは「頂き」という意味だから、"Great Vantage"というのは「大きな頂き」。そこから転じて、これからの世の中を変えそうな面白い人たちが集まっている場所、というような意味になります。そう言った場所に自分の身を置いて見ると、他の場所では見れなかった景色が見えるようになります。

若い頃に面白い人が集まっているコミュニティに関わっていると、そういった人的ネットワークを介して、どんどん新しい情報が入ってくるようになります。そうすると、自分が身近に交流するpeerも今までと変わったものになって、どんどん視野が広がって、キャリアも拓けていきます。ぜひ高校生にそういうチャンスを掴んで欲しいな、と。

恐らくなんだけれども、高校時代に部活動を頑張るというのは20世紀型の教育システムの名残で (もちろん今でも大事だと思う要素はたくさんあるけれども、全員にとって大事ではないと思う)、今の時代はもう少し幅広い学外での活動で世界を知ることの方が大切になっているように思います。

ちなみに、僕の場合、高校時代に、「ティーンズねっとわーく」というNHKの教育番組のスタジオ高校生として定期的に出ていて、そこの出演していた高校生のネットワークはとても刺激的でした。GII Junior Summit 95という世界の中高生が集まって未来のインターネット社会を議論するメンバーに選ばれたのも、実は後にMIT Media Labにつながったり、とっても大きなチャンスだったと思います。その他、小泉信三賞小論文コンテストや福澤諭吉弁論大会に出たりもしてました。生徒会の活動でも色々得たものがあります。

ということで、今の自分のネットワークの原点は高校時代の課外活動だったと自信を持って言えます。

でもさすがに今の高校生がどんな活動しているかを知ることは難しいので。そんな時に最近出会った慶應義塾大学理工学部の堀克紀さんが、高校時代や今も、色々な活動をやっていたので、ぜひ最近の高校生や大学生がいいな、と思う課外活動のリストを作ってもらいました。

これらは僕も中身を知らないから何か保証するわけじゃないけれども、こういう情報から高校や大学時代のネットワークが広がっていくのだと思います。作ってくれた堀さんに感謝!

ところで、ビジネススクールのようなコミュニティも、"Great Vantage Point"であり続けないといけないし、これ在学中だけじゃなくて、卒業生コミュニティまで含めて、そういう場になっていかないといけないと思っております。

そして、元気の良い高校生や大学生が今何を考えているかを知り、また良い人材を発掘していくことは、コミュニティ作りにおいても、ともて大切と思っています。こういうところから次の社会のリーダーが生まれていくと思います。

 

* 慶應義塾大学理工学部の堀克紀さん作成

 

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  • 模擬国連/もぎこみゅ MUN HMUN (Harvard Model United Nation)

  

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