インキュベーションの中核はエコシステム -SIV Entrepreneurial Ecosystem 2008-
インキュベーションの仕組みを構築するためには、主体となるSIVアントレプレナー・ラボラトリー(SIVラボ)のみならず、それを取り巻く多様な応援団が相互に連携していく、エコシステムが重要となる。
SIVラボをとりまくエコシステムは、6年間の活動を経て、大きく発展した。このエコシステムを"SIV Entrepreneurial Ecosystem"と名づけ、紹介する。
SIV Entrepreneurial Ecosystemの中核に位置づけられるのがSIVラボである。アントレプレナー育成、アウトリーチ、研究等を主要な柱とした活動を推進し、エコシステム全体のコーディネーションを担っている。
- 株式会社MMインキュベーションパートナーズ
SIV発足前後に学内教員有志により設立されたインキュベーション会社は、その後、メンター三田会有志に株式を譲渡し、慶應義塾の卒業生が経営を担うインキュベーション会社として活動を行っている。
- 刈込リエゾンオフィス
SIV発足時より、SIVの本拠地兼ベンチャー企業用のオフィスとして始動した刈込リエゾンオフィスは、SFC-IVの開設に伴い、現在はベンチャー企業用のバーチャルオフィス、サーバスペースとして活用している。
- SIVSG
SIVラボの活動の中の中核を担う学生グループである。アントレプレナーを育成するためのプラットフォームを運用し、そのプラットフォームを活用するアントレプレナーの輩出を担う。
- KBC実行委員会
SIVのコンテストとしてスタートした学生のコンテスト運営活動は、全塾の学生から構成されるKBC実行委員会と発展した。Keio Business Idea Contest、Keio Business Idea Contestを開催している。
- メンター三田会
SIVが若手人材のサポート体制を充実させるために開始したメンター制度は、多数・多様な人材が集まり、メンター三田会として活動するようになった。塾生、若手塾員のビジネスプラン構築、ビジネス展開において多様な支援を行っている。
- SFC Entrepreneur Award実行委員会
Open Research Forumにて開催されているSFC Entrepreneur Awardは、2007年度よりその運営はSIVラボから独立し、新たな実行委員会として活動をするようになった。卒業生起業家を表彰する場から、これから起業する人材を発掘する場として、役割を変えつつ、SFC内のアントレプレナー育成の啓蒙を推進している。
- K-TEC (Keio Technology and Entrepreneurship Club)
キャンパス横断的な学生の勉強会として発足したK-TECは、KBC実行委員会等多様な組織を生み出すプラットフォームとして機能している。
新丸ビル10階の東京21cクラブ内に設立されたSIVアントレプレナー・ネットワークは、人材のインタラクションの場として機能し、SIV Forum等の多様なイベントを開催している。
- 藤沢鳳雛塾
藤沢地域におけるアントレプレナー育成塾として活動を推進している。
- SFC-IV (慶應藤沢イノベーションビレッジ)
SFCにおけるインキュベーションの中核として、ベンチャー企業にオフィススペースを提供し、ベンチャー企業の成長支援を推進している。
- アントレプレナー概論1
SFCにおけるアントレプレナー育成の啓蒙のための入門的授業として、春学期に開講されている。多様な起業家がスピーカーとして登場し、学生とのマッチングの場として機能している。
- アントレプレナー概論2
SFCにおいて、学生が発案したシーズ・アイディアをベースにしたビジネスプランを構築するための授業である。メンター三田会のサポートのもと、最終課題としてコンテストに応募する仕組みを作り、新たな新事業案件輩出の機能を担っている。
- 知的財産権とビジネスモデル
SFCにおける学生のアイディアの知的財産化することを促進するために開始した授業である。
- 革新的ネットサービスの構築
SFCにおいて、ネットワークサービスに関連するビジネスアイディア構築と開発力の両方を身につける人材を育成することを目的に開始した授業である。
- ACCEL実行委員会
KBC実行委員会と連携し、コンテスト及びアントレプレナーシップに関する活動のグローバル連携を推進するための各種活動を行う学生団体である。
- KLIC (Keio Leading Innovation Community)